又々渦中のFontana知事

又々渦中のFontana知事

。。。イタリアでは、Lombardia 州(Milano市などを含む)が、一番感染者が多かった州だが、その州の知事が、このAttilio Fontanaアッティリオ・フォンターナ氏だ。彼については、Postino “Lombardia州知事への脅迫”6月12日付け、で触れたが、今度は、汚職した、いや あれは贈り物だったんだ、という事で、渦中の人になっている。。。

事の始まりは、TV報道番組”REPORT” の中で、Dama 会社が、ARCA(Lombardia 州が購入する品を、管理/検査するLombardia 州部局) に、51万3000€ (約6300万円)相当の、医師や看護師の白衣やマスクなどを、寄贈するという、普通では考えられない件が、取り上げられたからである、
という事で、Milano検察庁が 捜査を始めた。
Andrea Diniアンドゥレア・ディーニ(Dama会社の責任者で、会社は、Paul&Sharkのブランド名で知られる スポーツ洋装品会社で、糸の選択から洋服の出来上がりまでを手がけ、世界に支店がある。彼の姉が、このFontana知事の妻であり、妻は Andrea氏と共にDama会社の責任者でもあり、10%の株も持っている。)(7月8日付け)

Dama会社社長は、「 白衣等を売る話があって、その後 自分は会社にいなかったので、途中から寄贈にするという話が正確に社員に 伝わらず、実際に手続きをすすめた社員が、間違ってしまったのだ。」と説明をした。

Fontana知事が、弁護士に言うには、「私がこの事(Dama会社が51万ユーロで、白衣等を Lombardia 州に売る事が成立した)を知った時に、いろいろな誤解を避けるために、寄贈という事にしよう。しかし途中から寄贈にするという事は、 Dama社長に迷惑をかける事になるので、お詫びの印として、幾らか損害賠償金を私の個人口座から25万ユーロ(約3090万円)を 送った。」(7月25日付け)

7万5000枚の白衣を寄贈する中、2万5000枚は、まだ未配給らしい。

白衣配給の注文を、Dama会社は、何故か入札無しで、手に入れる事が出来たので、ARCAの責任者も、事情を説明する為に、警察に出頭している。

Movimento Cinque Stelle モヴィメント・チンクエ・ステッレ(5星運動)政党が、Fontana知事を非難している。「この所、知事は何故か知らないが、州議会に欠席している。マスクから成人用おしめまで、州が購入するとか、そうではない寄贈だとか言われている不明な点を、明らかにしてほしい。そうなると、エキスポ跡に立てられた病院も何かあったのかもしれないという疑惑もわいてくるので、釈明してほしい。」 (7月26日付け)

530万ユーロ( 約 6 兆5500万円) のFontana 知事の貯金が、バハマの銀行からスイスの銀行に移されており、Fontana知事は、 そのお金は、両親から相続したもので やましいお金ではないし、もう10年以上も使っていない、と言っているが、2003年と 2013年に使っている形跡があるようだ。又Fontana 知事は、検察庁からは 呼ばれていない、とも言っている。(7月26日付け)

Fontana知事は州議会に出席して、「 いろいろ言われているが、法律的に説明がつく事なので もう考えず、先に進もう。これからの問題を検討していくのが大切である。」と 語った。(7月27日付け)

税務署が、Dama会社へ入り、2万5000枚の未配給の白衣等を、差し押さえた。

その未配給製品は、別の病院に売られようとした試みが あるようだ。
(7月29日付け)