ガイドはつらいよ(ゾーッとする話?!)2021年1月28日木曜日

添乗員さんー>私
グループが空港に向けて出発するという朝、お客様達にホテルのロビーで 座っていただいて、最後の点検。「 お財布、貴重品など、セーフティー ボックスから取り出しましたか ? パスポートはありますか ? 」等々。
それから私達専用観光バスに乗り、1時間位で空港に着いたら、一人の方が、「 パスポートが無い ! 」と、叫ばれた !!
落着いて、落着いて、思い出して….. 、その方が、最後にパスポートを見たのが朝の点検の時だったのがわかった。確かに取り出して見た、その後で…. バッグに入れ直した時に、もしかしたらバッグの中に入れたと思ったのが、そうではなくて、バッグとお腹の間に入れてしまったのかも…… だから、そのままストーンと落っこってしまったのか…….. その後は ? と、聞きたかったんだけれど、この添乗員さんは、別のグループで別のガイドさんと一緒、私も自分のグループと一緒に動いていたので、数分のすれ違いだったものだから、とうとう聞けずじまいでした !

ガイドの独り言
今日は、8人のお客様達と、カラカラ大衆浴場入場。ここは観光客も多くなく、広々としてガイディングにも熱が入るわ。「 カラカラというのは、その当時バルカン半島に、動物の毛皮で作られたマントがあり、カラカラと呼ばれていたが、この皇帝が好んでこのマントを着ていたところから、マントの名前が皇帝の名前になったという….. 」 今日は 調子いいなあ~~
奥まで歩いて行き、この浴場の大きさを満喫していただいて….. という所から、お腹の具合がおかしくなってきた……
おかしいなあ、お昼何食べたんだっけ….. どうにも がまんができなくなってきて…. 「 では皆様、10分間のフリータイムを 設けます ( 本当は、フリータイムの時間なんて、でてこないんだけれど 仕方がない、背に腹は変えられん)。切符売り場あたりで、集合しましょう !」と言って、あとは一目散に駆け出したんですが、何人かのお客様も走っているので、あれ ? さっきトイレに行ってから、40分くらいしか経っていないのに……. 他の民族もこうなのかしら ???

お客様ー>私
サン・ピエトロ大聖堂 ( 以前は、サン・ピエトロ寺院の呼び名で 親しまれていましたが… それがその当時の訳でした…..寺院というのは大きな建物という響きが含まれているのではないかと思うので、切離して呼ばなかったら、一種の固有名詞として サン・ピエトロ寺院と呼んでも差し支えないのではないかと思う ) に入場をして、ガイディングをした時の事です。その当時はまだいろいろなガイディングに関する現在のような制約は無く、自由にグループと、奥行き186mの素晴らしい建築の礼拝堂内を歩き回る事が出来た。そして自由時間。集合は礼拝堂出口を出て青空が広がっている下。しばらく後に、パラパラとお客様達が戻っていらっしゃって、その内の1人の初老の男性が 「 アア素晴らしい !! 誰をまつっているのですか ?」 私 「……… !!! 」

原因を早速分析…
1) サン・ピエトロの発音が、ハッキリしていなかった。又は、サン・ピエトロというのは、聖人ぺテロという意味です、の説明をうっかり忘れたのか…..
2) サン・ピエトロ寺院は、ぺテロに捧げられた….. という説明だと、サン・ピエトロとペテロは、別々の人かと思うのか。
3) 1)の説明は、やはり最初にするだろうが、最初のうちは、グループもざわついていて、落着いて説明を聞こうという状態になっていなかった。
4)こういうお客様には、何を言っても無駄。