客もガイドもつらいよ(ミサンガ)2021年4月3日

Foro Romanoの遺跡を見ても、干からびた感じしかしない人も 、スペイン階段を見ると、どうでしょうか、階段の下から見上げると、階段が終わってもそのままどこまでも空につながっていくようで、あー、ついに イタリアに来た ! ローマにやって来たんだ !! という華やかな雰囲気に ひたれるのではないかと、思います。

現在のスペイン階段のある場所は、1700年代前半までは、崖というか、急な上がり坂というか、そこにようやくつづら折りの道があるかないかという場所でした。そして その当時、崖の上はフランスの勢力が強かったので、フランス側が不便を感じて 階段を造らせたので、出来た当時は、フランス階段とも呼ばれていたくらいでした。

この階段の上に、ミサンガと呼ばれる兄ちゃん達がいるのは、もうご存知でしょう ( ゴメン、 ガクっときた ? )。旅行者に、ミサンガ編み ( 本家が泣くだろう… ) の紐を手首に巻き付けて、キレイだろう、チップをくれ、というの。

ずいぶん前の話ですが、私のグループのお客様が、事前に言っていたにも関わらず、彼らに捕まってしまった事があった。私はそれを見た瞬間、「 あ、危ない !!」と、思いながら近づいていきました。「 私のお客様よ !」とゴツい声で言ったと思ったんだが、たぶん日本人の顔って童顔だから、あまり迫力はなかったんじゃないかと思う。ただ不思議な事に、イタリア語で言ったからか、それともガイドだったからかどうかわからないのだが、とりあえず、彼らは去って行った。

いつも上に登ると、彼らがどこに散らばっているのか、私のグループのそばにいないか、一応確かめるのですが、その内の彼らの1人が いなくなったので、「 病気か、おまわりに捕まったのかね?」と聞くと、「 しゅうとが亡くなって 財産を受けられるとかで、国に帰った。」との事でした !! 私がグループと去り始めると、彼等は私に 「 Buon lavoro ! 」と言ったりしたのです。( 良いお仕事を ! ) という意味で、仕事に出かける友達や知人に言う別れあいさつなのですが、そうすると、「ありがとう」とか、「あなたもね」と答えるのが普通なのですが、彼らに向かっては、まさかね !!

ミサンガの兄ちゃん達は、ジプシーの子共達と同じで、巡査がやってきても、しばらくはいないが、また戻ってくる。ここにいないと思ったら、コロッセオにいる、という働きぶりですが、兄ちゃん達は近寄ってくる時、日本人有名サッカー選手の名前を言いながら、相手を油断させ、そして素早く巻き付けていく。近づき始めた時に気がついたらまだいいのですが、手首に巻きつけられるまで気がつかなかったら、気が付いた瞬間「 NO !!! 」あとはそう、「 馬鹿ったれ !!! 」(が、Noー !! とか、あんた、なにするんだ!! とかなんでもいいわ) と、とりあえず大声で叫んで、紐を引きちぎる位に手首をグッと強く引きあげる、そして サッと行ってしまう….. ぐっと引き上げたら 手首にミサンガ編みが巻きついているから、返さないといけない、なんて、まさか考えないでしょうね !!!

ある日、午後観光のお客様との待ち合わせ場所が、スペイン階段の下だった時がありました。このお客様は、実は午前中もここにやって来たとかで、ミサンガにやられてしまったそうです。午後の観光が終わった時に、警察に届け出をしたい、と言われたので、近くの警察に行き、私は通訳をして 届けを出したのですが、その時に、警察官が「相手は、あなたの身体に触りましたか ?」と聞いたので、お客様は、No と答えた。それで、身体に触ると強盗をした、という罪にかわるのを、初めて知りました。という事は、何事もなかったのは、そういうわけだったのか….?! 。。。

皆様、明日4日はイースター(Pasqua パスクア), あさっての5日はPasquetta(祝日)ですので、私も便乗することにして、次はお休みさせていただきます、といっても、Italia 全土が赤色地帯になったので(特にこの3日間、3、4、5日が赤色になり、オレンジ色の州も、この3日間は赤色になる。政府も、週末や祭日の団子には、もうだまされないと密かに誓ったようです)、どこに行けるというわけでもありませんが、そういうわけなので、8日に又お会いましょう、良い休日を !! 😊。。。