そぞろ歩き(Borgo-Baunei) 2021年6月10日木曜日

Borgo という名前…., 響きがあります。「(一部の都市や村の)古い地区の通りの名称・大きな村(町)・(都市の城壁外に発達した)郊外地区・村落 等々」

Bauneiバウネイという町は、Sardegna島の中央東部にあり、住民は3522人という小市というか、borgo です。この町は、内陸部にありますが、すぐ地中海に出られ、456kmの地中海の先にRomaがあるわけです。

Sardegna島というと、透明などこまでも澄み切っている海に、白い砂浜が水色と溶け合うようにして続いていくという、誰もが憧れるキラキラとした夏の 雰囲気をたたえていますね。

数ヶ月前に、Rai 3 (Raiというのは、Italia のNHKみたいな国営チャンネル。Raiは元々 3チャンネルあり、このRai 3 は、少し教育TVみたいなもの。3チャンネル以外にも、最近、Raiは、子供用とか、スポーツ用とか、いろいろなチャンネルを増やしてきている)で、” 最も素晴らしいBorgo 2021年” の審査があり、第2位にこのBauneiが選ばれました。第一位は、Tropea(Calabria 州)ですが、ある考古学者が、私だったらBauneiがいい、と言ったので、ミーハーの私は、ドレドレとすぐにガイドブックの紐を解いてみました。

この地は石灰岩で出来ていて、古代から遊牧が生活の糧(かて)とされてきたそうです。羊飼いとか山羊飼いとか….. そうすると、チーズの種類が多分豊富なのかなぁと想像しますよね…..

Sardegna島の歴史はと言うと……

島ですから、東西南北から敵が攻めてくる、流通で商業が盛んになる、のは当然です。アフリカのカルタゴ人、スペイン人、トルコ人、アラブ人… ですから、この島って、言葉にしても 文化にしても、少しイタリアイタリアしていない、面白い感覚があると思います。

古代ローマ人は、紀元前227年にSardegna島を古代ローマの一県とし、征服を果たしました。地中海の中で、島ですから流通が元々盛んで、商業地として重要になっていき、ユダヤ人達の村落も多く生まれていったようです。RomaのTrastevere地域もそうでしたね、船乗りでもあるユダヤ人達が、多く住み着いていったTrastevere地域でした。

Sardegna 島では、古代ローマ支配下では重税が課せられ、穀物の生産、鉱物の抽出も重要でした。古代ローマ支配は7世紀間位続いたので、習慣、言語(げんご)、文化等が今でも色濃く残っているようです。Torres港、そこに135mの長さで横たわっている古代ローマ橋….. 7つのアーチで支えられ、技術的には、ほぼオリジナルのままで残っていて、20世紀半ばまで使われていたそうです……
Sardegna 島には、 Foro、道路、神殿、劇場などの遺跡が見られ、私達を楽しませてくれます。

鉱物は主に鉛と銀、その他に鉄もあったようですが、鉛は水道管や食器などに、銀はコインにと使われていったようです。鉱山の労働者達は、他国からの奴隷や、奴隷でも 古代ローマ人の家族に売れないような政治犯も見られ、あるいは、キリスト教禁止時代でも ほそぼそと続いていたローマ教皇 ( 例えばPonziano 教皇 235年死亡、お墓はRomaのS. Callisto のカタコンべ) も捕われて、Sardegna島で強制労働をさせられました。鉱物採掘をする仕事は主に、手仕事で進められていき、井戸みたいに地面と直角に掘っていく、時には100m以上の深さにも達したそうで、岩を砕く(くだ- く)のに火も使ったそうですから、過酷重労働、不衛生、栄養失調などで、死んじゃったほうが楽だったかも しれません……

Baunei の町から約8km離れてS. Pietro(=聖人ぺテロ) in Golgo教会があります。白い玄関のこの教会は、1600年代から1700年代にかけて建築されたと言われていますが、なぜ立てられたのかというと、この地に伝わっている聖人ぺテロの伝説を、讃え守りたかったからだそうです。

その教会から数km離れて、”Su Sterru” と名付けられた、土地が少し陥没している場所があります。この地に古くから伝わる伝説によると、Scultoneと呼ばれていた ドラゴンに似た怪物がいて、人々を苦しめていました。この怪物と目が合うと殺されるというので、恐怖もひとしおだったようです。
そしてこの地に聖人ぺテロがやってきて、この怪物を退治したのですが、彼は怪物をまともに見ないで、鏡でもって怪物を見ながらしっぽを掴み、地面に何回も叩きつけたので、地面が怪物の重さに耐えきれず、陥没してしまったということです。

羊飼い達がお金を出し合ってこの教会を立て、毎年聖人ぺテロを讃えるという儀式を行ってきました。

。。。…… とてもじゃないが、世界的に美しい避暑地を語る、という雰囲気からは、ほど遠くなってしまった !! ので、このあたりで止めましょう。透き通るような青い海にひたりたい方、どうぞ訪れて下さい !!! 。。。