拍車がかかり始めたCOP26 2021年10月5日火曜日

ポスティ―ノ

COP26…..Conference of the Parties ：気候変化に関する国連の大会。どうしたら、地球温暖化を防げるだろうかという事を議論する国際大会。来月26回目になり、イギリスのグラスゴーで開かれる。イギリスとイタリアが主導権をとり、197ヶ国の参加が、見込まれている。

Youth4climate :気候変化に対して、若者達が結束して、考えていこうという組織。15才～29才の若者達の中から、気候変化問題について、どういう活動をしているかという履歴書みたいな書類を提出させ、その中から選ばれた若者達で、構成されている。世界中から、400人位になる。” 巻き込み、若者、回復、認識 ” が、主要テーマ。この大会で、Youth4climateは、初めて 50人の大臣達(アメリカ合衆国から中国まで、つまり CO2を大量に発散する国々 )と話し合う機会を得た。

「若者達が、気候変化について抗議するのは、有益であるが、一つの解決策を見つけるには、全部の要因を考えていくことが、必要だ。」と言っているのは、Cingolani チンゴラーニエコロジー変換( 自然環境を守るように、計画していく）大臣であり、この大会で、スピーチをした。そして、気候変化の問題と、気候変化の問題が、そこの国の政治的な問題を絡めているならば、両者を共に考えるべきであって、気候変化だけを問題として、取り上げることは、出来ない、とも語った。

この大会はMilanoで開催されたのだが、Greta Thunbergさんが、「気候変化の危機について、世界のリーダー達からは、ブラブラブラと、言葉だけしか聞こえてこない。排気は増加する一方で、減少させたいが、それをするには、思いきった政策が必要だ。人間の技術でもって、減少させるのは不可能だから、そうなると、我々自身を変えるしか方法がない。希望という言葉が何か、という話を、もう権力者達にさせるべきでは、なくなってきている。」と、抗議スピーチをした。（9月28日付）

Cingolani大臣は、ブラブラブラが気にさわったらしく、「 Gretaさんは、我々が単なるおしゃべりだけでなく、余りにもブラブラブラが多すぎると言ったみたいだ」と、皮肉を言っている。「もしかしたら Greta さんは、正しいかもしれない…..不快だと受け止めないで、抗議というのは、考えさせるためにあるのだと、受け止めよう」と、言葉を結んだ。 (9月29日付け)

。。。要は、政府は、それぞれの国は、それぞれの事情を持っているわけだから、気候変化問題だけを切り離して解決していく事は、難しい。それに反して、Greta さん達は、もうそんなことを言っている段階では、無くなってきている、早急に何とかしないと、我々の世代の未来は、救われない、という、問題に対する取り組み方の姿勢の違いが、焦点になってきているようだ……。。。

Italia – Draghi首相とGreta thunberg さん：Draghi首相は、Youth4climate大会に出席するためにミラノへやって来たわけだが、その折に、Gretaさんや数人の活動家達に会う旨がある事を、明らかにしていた。そして、実際に彼らは、今日ミラノで、30分間位の懇談会をもった。あとの活動家達というのは、Vanessa Nakate さんや、Martina Comparelliさんである。 (9月30日付け)

Gretaさんや Vanessaさんを中心とする、気候変化に反対、抗議をするデモが行われ、あちらこちらで止まりながら、＊Cingolani大臣をからかうような歌 ” Chi non salta Cingolani é…” “Chi non salta Cingolani é….”を、跳びはね歌いながら、デモを進め、Affari広場(イタリアを代表する株式取引所がある）に、たどり着いた。そこでは、＊＊” O la Borsa o la Vita( 金か生命か） ” と書かれたスローガンが、デモ隊を迎えた。Fridays of Future 発表では、5万人位が参加をしたそうだ。Gretaさんは、皆が歌う＊＊＊ ”Bella ciao”に合わせて、手拍子をとり、踊ったりした。警察の発表では、7000人位の参加者だったそうだ。

このデモの最後に、Gretaさんは、「チャオミラノ！ここに来れて感謝している。こんなにたくさんの人を見れるなんて、信じられない。世界の大臣達がこのミラノに集まり、ブラブラブラでもって、地球の問題を解決しようとしている。私達は、もう彼らが言う希望、期待、を聞く事には、疲れた。こうなると、私達自身が、希望、期待、なのだ。」と、力強く語った。 (10月1日付け)

＊Chi non salta ….訳すと、”跳び跳ねない人 …” となる。これは、2006年ベルリンで、18回サッカー世界選手権大会の、イタリア – フランスの試合が行われていた時、イタリアの広場でも、たくさんのイタリアファンが、跳びはねながら試合を熱中して見ていた。部族が、ある言葉を繰り返しながら、跳びはね踊るように、”跳び跳ねない人（＝Chi non salta ) は、フランス人だ、” と繰り返しながら、跳びはねていた。”Chi non salta e’ e’…” ” Chi non salta e’ e’….” このスローガンが有名になり、サッカー以外でも、反対する時のスローガンとして、使われてきている。

＊＊O la Borsa o la Vita …..元々は、1932年度の、悲喜劇イタリア映画。本としては、1980年に、発行された。著者は、映画の題名と、映画の内容のエッセンスを利用したのだろう…Vicki Robin と Joe Dominiguez。内容としては：あなたのお金を上手に管理して、人生を意義あるものにしようではないか….あなたは、家族や友人達と満足する時を、持っている？あなたが重要だと思う事に、充分時間をさいている？あなたがもしも仕事を失うなら、それをチャンスと受け止められる？世界に自分は貢献していると思える？あなたの６ヶ月間の生活費を、持っている？等々…..１つでもNoという答えがあるのなら、この本を読んでみて！お金とかかわり合いのあるこの世界で、生きていく方法を変えて、人生を自分の物にしていこうではないか、仕事、支出、人間関係、価値、が、全てうまくかみあうように！

＊＊＊ Bella ciao…..第二次世界大戦中、特に最後、ドイツがイタリアの敵となったが、その時にパルチザン(兵隊でない普通の人々が、祖国を守るために、武器も持ったりしながら、自由を求めて反ファシストとして戦った）グループの間で、よく歌われた。。。皆さんもよかったら、サイトで、Bella ciaoの歌詞を読んでみてください。Bella というのは、美しいという意味ですが、知らない女性に男性が呼びかけたり(状況にもよりますが、まあそういう時は、知らんふりをした方が無難でしょう）、もちろん自分の恋人に呼びかけたりする時に、使われます。単純人間の私としては、この歌詞を読むと、泣けてきます。単なる歌詞だったらどうってことはないのですが、歌詞の背景には、緊迫した状況が迫ってきているのですから…..そのような社会状況下で、生命をかけて、黒か白かの決断をすぐにしていかないといけないなんて、果たして出来るのかどうか…..。。。

感染者数と、接種の％……2020年度の、イタリア人口は約5926万人、日本は約1億2570万人と、なっています。イタリアは日本の約半分の人口ですね。下記の数字は、だいたいという事で、とらえて下さい。

月日 :

国名….. 新感染者数….重症患者数….. 接種第2回目終了%

10月2日：

イタリア…3312人….432人….72,03%

日本………1246人…..719人….?

10月3日：

イタリア….2968人…431人….(書き写すのを忘れた)

日本………….965人…696人….?

10月4日：

イタリア….1612人…437人….72,25%

日本………….602人…693人….60,9%

JASGA

ローマ日本語ガイド協会

拍車がかかり始めたCOP26 2021年10月5日火曜日

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