話題の小箱 2022年5月5日木曜日

talia – 穴掘りギャング :

ミラノで起こった事件。2020年11月3日、ある銀行から 100万€ ( 約 1億3670万円 )が盗まれ、盗賊達は 地下の排水溝から逃げていった事件で、2021年5月18日に逮捕された。

8人の被告は 最初 沈黙の姿勢をとったが、やがて7人が * 短縮裁判を望み、裁判の結果 3年6ヶ月~7年の刑を宣告された。残る1人は、普通裁判を 希望している。

*短縮裁判 ( il processo con rito abbreviato )…..被告は この種類の裁判を要求できる。被告は、 自分に有利な証拠提出を 断念するかわりに、減刑や裁判短縮を 得る事が出来る。この盗賊団は、長い間 盗む手口を研究した結果、結局 古い方法を選んだようだ。ミラノ市の地下を走っている排水溝 ( 1500km以上になる )の地図を手に入れ、ねらっている銀行の床を正確に見つけ、近くの建物から 穴を掘っていったらしい。一旦 銀行内に侵入したら、銀行の管理責任者や事務員2人をピストルで脅したが、金庫は タイマー式で 、セットした時間でないと 開かないようになっていたので、盗賊達は 貸金庫を奪って 、地下の排水溝から逃走していった。死者、怪我人無し。ピストルからの発砲無し。唯一使用したのが 消火器で、白い煙を もくもくと出させ、その隙に逃亡していった。知らせを聞いて 10台位のパトカーと警官達が 銀行を取り囲んだが、両者の交渉がなされる時もなく、盗賊達は 逃げていったようだ。

捜査していくうちに、彼らのアジトも見つかり、結局 Campania州で、逮捕の運びになった。

(4月11日付け)

。。。” 穴掘りギャング la banda del buco ” というイタリア喜劇映画が、1960年度に公開された、 それと 今回の事件をひっかけて、新聞記者はこの記事を書いたようですが、残念ながら 私はその映画を 見たことがありません 。私が見たことがある、人間味溢れる泥棒団で思い出す映画としては :

💰 ” I Soliti ignoti ” ( いつもの彼ら) …….. 1958年度公開の イタリア喜劇傑作映画。いつもの彼らというのは、泥棒を指すようで、一つ一つ名前なんか残す必要がないくらい、どこにでも 一杯溢れている彼ら……面白いですよ ! マルチェロ・マストロヤンニ もいますが、それよりも このぬけている盗賊団が巻き起こす出来事が、そこはかとなく 人間ってやっぱりなぁと、笑わされ泣かされます。

💰 ” Operazione San Gennaro ” ( サン・ジェンナーロ作戦)……1966年度公開の イタリア ( フランス , ドイツ製作と も書かれてありますが、俳優はイタリア人だし、場所も 大部分が ナポリで 繰り広げられるのですが…..) 喜劇傑作映画。これも 馬鹿な奴らだなぁと思いながらも、笑い泣きさせられます。

。。。映画の題名は 私の訳なので、日本では、 どのように紹介されているのかされていないのか、残念ながら知りません。。。Italia – 働くウクライナ人 :

この夏は 、やっと 自由が戻ってきそうだ。マスク無し、一定距離無し、収容人数制限無し というわけで、では 海水浴場のデッキチェアの予約でも早々と しておこうか…..ところが 今度は、海水浴場で働く労働者が 見つからないという問題が、出てきているのだそうだ。

原因は、政府が実施している 市民援助金 ( il reddito di cittadinanza ) 制度にあり、ここ数年間 同じ問題が続いている。つまり、無職の人が 申請をすると、この市民援助金を 受け取れる システムで、1人だと毎月 780€ 、一家族だと、1330€ (2人の成人と1人の成人の子供 か、2人の成人と2人の未成年の子供)がだいたいで、もちろん条件により少し金額が違ってくる。市民援助金をもらっている人が 仕事を引き受けると、 その援助金は ストップになる。

この2年間、Covid 制約の為に、海水浴場は 閉まっていたわけで、そこで働いていた人は 無職、それではというので、市民援助金を受けていた。今度再開するにあたり、再度の仕事要請がきて、その人は、考えるわけだ…..海水浴場での仕事は、夏が終われば おしまいになるわけで、又無職…それよりは 仕事を断って、市民援助金を 受け取り続けた方がいい…..

市民援助金制度は、今全国でも 問題になっている。受け取っている人々の中でも、資格がないのに 受け取っていた人々がいて、摘発されている今日この頃である。

だが 捨てる神あれば拾う神ありで、今年は、戦争から避難してきた ウクライナ人達が、一肌脱いでくれる事になりそうだ。

イタリアに避難してきたウクライナ人は、警察から UE発行の一時保護の滞在許可証をもらえ、それが 1年間労働できる許可証にもなり、あと 2回更新できる。1回ずつの期間は、6ヶ月。イタリアでの季節労働者( 余談ながら 観光業界では、季節労働者も多い、ホテル等々)の穴埋めが出きるというわけだ。

ウクライナ人達も、ただただ援助されるのは 心苦しいから、働けるのは嬉しいと言っている。

(4月14日付け)

中国 – シャンガイ :

イタリアTVで報道されている上海の様子……コロナ検査をしたくない人のアパートに、Covid 防御用の白い上下服で全身を覆った係員達がやってきて、アパートの扉を壊して、中に入っていくという…….ロボット係員が、道路上を 車輪で走りながら、消毒スプレーを、もうもうとまき散らしていく…….高速道路上に、延々とどこまでも続くような 白い四角いテントを設置して、隔離施設として 使っているようだ…..3階位に住んでいる人が、隔離期間に入っているため、外出出来ないので、愛犬をロープで吊り下げて 地上に降ろし、犬の用を終わらせ、又 引き上げている….

。。。どれ一つとっても、考えられない !!! 。。。

(5月2日付け)

⛳

月日

国名…新感染者…新重症者(合計)

5月3日(火)

イタリア….6万2071人…-2人(366人)

日本………..3万0481人…-4人(160人)

5月4日( 水)

イタリア….4万7039人…+5人(371人)

日本………..2万6469人…+14人(174人)