モノクローナル抗体 2021年2月9日火曜日

。。。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を中和するモノクローナル抗体 ( 中和抗体・ l’anticorpo monoclonale)の開発が進んでいる。COVID-19の感染初期に投与することで、発症や重症化を防止するだけでなく、ワクチンのように、感染を予防する事も出来ると期待されている。この中和抗体は、新型コロナウイルス(SARS-COV-2)感染から回復した患者の血漿から単離されて調整された抗体である。。。という所で、何となく分かったような感じがする…. かな ?。。。

金のペガソ
とは、Toscana州(州都はFirenze) で、1993年に設けられた、貢献した人物に与えられる金メダルだが、今回、Rino Rappuoli科学者に、与えられた。彼はGskのワクチン科学責任者であると共に、モノクローナル抗体研究計画の調整役も、努めている。Rappuoli科学者は、モノクローナル抗体使用を、2021年3月には、実施させたいと、語っている。 (2020年11月12日付け)

Gsk….. GlaxoSmithKlineグラクソ・スミスクラインは、ロンドンに本社を置く世界有数の規模を持つ製薬企業。Italiaでも、ワクチン開発、研究、製造、配給にたずさわっている企業である。

開発が進んできて……..
Eli Lilly製薬会社が発表した所によると、この抗体を、Covid-19の症状が現れた時点で投与すると、効果があるそうだ。Trump元大統領も、これを投与したわけだが、その時はこの会社ではなく、Regeneron社だった。

現在この抗体は、bamlanivimab(LY-CoV555) がベースと、etesevimab(LY-CiV016) がベースの、2種類がある。 問題もあり、例えば製造過程に時間がかかる事、とか、1投与のコストが 1000~3000€という高額であったりする。

ドイツも先ほど、20万の投与分を購入すると発表した。1投与分に、2000€払うということだ。
(1月26日付け)

Ema(ヨーロッパ薬品公社)の決意 :
Emaは、この抗体の効力について、調査研究をし始めた。入院していない数人の患者に、この抗体を投与した結果、血液中のウイルスが減少したという調査に基づく(もとづく)もので、抗体の研究を始める事にしたそうだ。
(2月1日付け)

Aifa(イタリア薬品公社)のOk :
Aifaは、2つの抗体の投与について、Okのサインを出した。ただし、限定条件があり、患者としては初期の症状だが、ウイルスの発展が急激だという場合に、投与されるそうである。
(2月3日付け)

Spallanzani 伝染病病院 :
Romaにあるこの病院では、モノクローナル抗体の投与が、すでに始まっている。入院中の、一人の男性患者と一人の女性患者に投与して、良い結果を得ているという事である。

今までの例だと、投与した患者は、コロナの初期症状だったのだが、この病院ではそうではなく、免疫を作る機能が少ないか、極端に少ないか(ガンなどにもかかりやすい)、という患者達が、対象になった。

Emanuele Nicastri 教授 ( Spallanzani病院の重症患者治療部門責任者)の説明によると、投与された患者は、アイウエオ順とか、高年令とかいう基準ではなく、重症の程度で選択された患者に、投与したと言っている。

2月3日に、Filippo Anelli会長 (イタリア医学会協会 ) は、Aifa (イタリア薬品公社 ) に、この抗体投与の許可の要請を出し、Aifaは委員会を行った結果、Okを出したもようである。

この病院では、現在あと3人が治療中か、治療開始になるか、という段階である。

Nicastri 教授の説明によると、どうしてこのような免疫を作る機能があまりない患者がでるのかというと、原因は、薬品、ケミオ科学治療、又は ある特殊な病気、例えば、セリアック病(celiachia), アジソン病(Addison), 橋本病、等や、ある特殊な神経病、例えば、多発性硬化症(sclerosimultipla), アルツハイマー、パーキンソン、てんかんなど、からである。
(2月4日付け、日刊紙il Messaggero)

Speranza 保健大臣
は, この抗体の支給を認可する法律に署名をした。Aifaや、高等保健審議会からの指示や考えを、取り入れたのだ。これでもって、ワクチンと共に、ウイルス退治の可能性を強めていきたい、とfacebookに発表をした。⬇️
(2月6日付け)

公式官報
この官報に載ると、正式に法律が発効し始めるのだが、前述のSperanza保健大臣が署名した法律が、載った。この抗体購入の為に、4億€(約506億3568万8064円)の予算が当てられている。
(2月8日付け)

Aifa(イタリア薬品公社)
のNicola Margriniニコラ(男性)・マグリーニ責任者によると、モノクローナル抗体投与の認可は、特別な対処策としてOkしたのであるから、救いようがない重症患者にだけ、この抗体を投与する。唯一この抗体だけが、コロナウイルスに勝てるからだ、という事である。
(2月8日付け)

Italia… 新感染者(2月8日だけ)… 総合計
7970人……………….. 264万4707人

Italia… 接種完了者……. 114万7256人
2月8日14:00現在
Italia人口の1,90%