そぞろ歩き(E.T.の生みの親 )続き2023年1月20日

。。。Carlo Rambaldi ( カルロ ・ランバルディ )の事について述べた 、Postino そぞろ歩き( E.T.の生みの親) 2022年12月2日金曜日、の続きです。。。

50才(1975年 )…..

映画 「 深赤色」Profondo rosso 1975年イタリア 製作。Dario Argento( ダリオ・アルジェント)監督。この監督は、イタリアだけではなく、全世界で 有名だと思います。ランバルディの、この映画の中での仕事というと、動くロボットみたいな人形を創った….. 登場人物の 頭を切断したかのように思わせた…. 屋敷の中での死体…..等、様々な工夫を 凝らしています。

現在、特殊効果というと、2種類の分野で 創造されています。一つは 職人的な作業で、ロボットや動く人形を創る、もう一つは コンピューターで 創る、ですが、職人的な方法で創られると、例えば、 廊下の中でも 実際に歩いているのが見れるわけですから、自分の全感覚が反応し、 恐怖もわき、 劇中の登場人物が触ろうとすると、 観客も 映画を見ながら、自分の感覚を働かせる、より切実に 感じる、そして 照明もその物に当たるので、もっともらしく見えてきます。

コンピュータで創られたんだと思うと、恐怖そのものがわくというよりも、技術の素晴らしさに魅せられるという感じで 映画の筋を 追っていくと思います。

51才( 1976年)…..

ハリウッドの * Dino De Laurentiis映画製作者が 、ランバルディに 新しい King Kong 映画を製作しないかという誘いをし、子供の頃に魅せられた夢を実現させようと、ランバルディは、ハリウッドに飛びます。

* Dino De Laurentiis….ディーノ・デ・ラウレンティス。イタリア人。生まれは Torre Annunziata( ナポリ近郊)で、亡くなったのは ビバリーヒルズ。91才。最初は、俳優志願で、ローマの Cinecitta’ 映画製作所で活動を始めるが、まもなく 映画製作者となる。女優の Silvana Mangana と結婚。今でも知られている多くの映画を、製作していく。

デ・ラウレンティスは、Dinocitta’ 映画製作所を ローマ郊外につくり、そこで 数多くの映画製作をしていく。戦争と平和 (ヘンリー・フォンダ、オードリー・ヘップバーン )、バラバ(アンソニー。クイーン )、聖書( John Huston監督、ピーター。オトゥール)。。。なんだか古いですね….感無量です。。。

1972年に、映画に関して イタリアの法律が代わり、それまで 50%イタリア製作の映画だったら、国から援助金が出ていたのが、100%でないと出なくなったので、デ・ラウレンティスは、アメリカ合衆国へ 移住する事を 決意して、アメリカ合衆国の国籍も獲得。ハリウッドで、現在我々も知っている映画製作を続け、その中に King Kong もある。

ランバルディに 話を 戻しますが、彼は 特殊効果技術でもって、3回もアカデミー賞を獲得しました。

51才の時、まず第1回目は King Kong 。

1976年、アメリカ合衆国製作、John Guillermin監督。

ランバルディは、12m !!! の ロボット キングコングを製作しましたが、実際にそれを使ったのは 数回だけで、大部分のキングコングの全体的な体の撮影は、俳優がキングコングのぬいぐるみを着て、行いました。新進女優の Jessica Lange を、キングコングが 手で 包み込むシーンを 覚えている人も多いと思いますが、手だけでも 6m x 2mという大きさで、現物大の手がつくられ、キンギコングの顔の表情をゆたかにする為に、マスクがつくられ、数種類のよくある表情を表せるようにしたのだそうです。このキングコングの手だけが、オリジナルとして 現在まで残っている 貴重な作品のようです。

54才で、第2回目に エイリアン。

1979年、アメリカ合衆国とイギリスの共同製作 、Ridley Scott 監督

空想科学小説、スリラー、恐怖、アクションと、その当時 、漫画チックではない、真に迫る新しい 映画としてA級ランク付けされ、大いなる驚きをかもし出した作品。絶賛、非難、いろいろな評価が 渦を巻いたに違いないと思わせる。

撮影は、14週間 (約3ヵ月半 )だけで行われ、200人以上の技術者が 携わり、大部分が ロンドン郊外で 撮影されました。ミニチュアももちろん 作られ、冷たい惑星の砂漠のような土地を再現するために、何万トンもの、砂、石灰岩、ガラス繊維、岩、砂利などが運ばれたようです。宇宙船の中の マスコットの猫は、実は 4匹の猫を使って、撮影が 行われました。

その映画の中で、ランバルディの活躍は 絶対的です :

彼が大部分携わったといえる 創造物のエイリアンを 見てみましょう。一見すると 蜘蛛のような、しかし直立出来て、腕と脚があります。人間よりも やや大きいといえるようです。2本の腕と2本の脚でもって、四つ足動物のように、這いずったり 走ったり出来る。頭は ばかでかく ほそ長く長方楕円形で、背中まで 伸びている。口には 、よく磨かれたような牙があり、舌は出し入れ自由で、あごには 歯がついていて、素早く動いて 獲物を噛みつく。尾もあり、先端には 鋭利な刃のような物がついている。皮膚は 黒く滑らかで、目というものが、一見しては、ない…..。。。薄暗い廊下の中で、目の前に現れたら、間違いなく 私は 心臓発作を起こして、相手が何もしなくても、 自分で自分を死なせるだろうという感じです……まあ、エイリアンは、真っ正面から攻撃するというよりは、背後からやってくるそうですが…..。。。

エイリアンは 敏感で、素早さにかけては類がないのだそう。力は 人間の2倍もあり、黒い皮膚は 変装用というか、暗闇にとけて ( この映画は 大部分が宇宙船の中で繰り広げられるので)、方々に走っている 管などと、区別がつかず、潜んでいることが出来るそうな。

エイリアンは、側面の壁にも天井にも、蜘蛛のように 簡単に 這い上がることが出来、時には、天井から 人間の頭上に 落ちてきて、攻撃を加えたりする。要は、密かに攻撃する瞬間を狙い、背後からやって来るわけだ。。。どこかの小説でも、同じような場面を読んだような気がする…..。。。

エイリアンは、高熱、寒冷、酸 にも強い。これは、上皮の層が、一種のシリコンのような物になり、抵抗力が 果てしなく強くなるかららしい。

エイリアンは、血液中に 酸を多大に 含んでおり、何もかも すぐに溶かしてしまう。

(続く )