そぞろ歩き(歴史になるまで待てない) 2022年9月21日金曜日

• • • ゼレンスキー大統領 • • •

。。。私の乏しい知識としては、喜劇俳優が 大統領になった、という事くらいで、あとは全然知らなかった人物です。俳優が政治家になった、という例は、時々 見かけますが、これほどまでに 世界の渦の真っ只中に 入ってしまったという人は、珍しいと思います。なるべくして大頭領になったのか、かっこよさを目指して なったのか……それにしても 、大頭領になった時期も 大変な時期だったようで、2014年からくすぶり続けていたドンバス地方問題も、解決方向に持っていかないといけなくなったなんて 大変 ! ですが 、もしかしたら それが人気を高める一要因になったのかどうか …..。 。。

1978年 1月25日生まれの 44才。身長170cm…TVで見ると、もっと小柄みたいだが….生れは ウクライナの Kryvyjrih (クリボイログ, クリビリフ) で、黒海から北北東へ500km位, 人工約63万5000人の街、母国語は ロシア語。

両親は ユダヤ人だそう。お父さんは、コンピューターや、そのネットワークに関すること等を管理 /指導する教授、お母さんは 技術者、という…。。。庶民的な下町で、お母さんは家事一筋で、たくさんの兄弟にもまれながら育った、では ないみたいです….

彼の3人の親戚は、ショア-( ナチスによる ユダヤ人大虐殺 )の犠牲者であり、おじいさんは、第二次世界大戦中 、ドイツを敵として、ソ連軍の一員として、戦ったそうです。

大学の法学部卒業ですが、その関係の仕事はしたことがなく、TV の世界に 魅せられていったよう。人との コミュニケ-ションは、たぶん持って生まれた素質だったのでしょう。

1997年~2019年…..この22年間、 TV関係の仕事 ( 俳優 , 脚本家 , アートディレクター , 等 ) を しました。彼自身も Kvartal 95 制作会社を設立、幾つかの映画 , アニメ , TVシリーズを手掛け、その中に “国民の僕 ( Sluha Narodu ) ” というTVシリーズを制作、彼自身が 演じたのが、高等学校の 先生から、期せずして 大統領になった、という役でした。このシリーズは 数年間続き、良い番組だったみたいで、世界のあちこちで、賞を勝ち取ったようです。

2018年3月…..彼 40才。Kvartal 95 グループの 何人かが、” 国民の僕 ” 政党を 打ち立て、12月に、ゼレンスキー氏も、大統領選挙に出馬する決意を 表明します。法学部出身だから、まあ 全くの未知の世界でも、なかったのでしょうか。

2019年3月…..インタビューで、彼は、「 政治家を目指したのは 、政治家達の 間での信頼を取り戻し、なるべく早く、 尊厳 , 汚職のない政治状態に持っていきたいと、思ったからだ。」と 答えています。

2019年4月21日…..ゼレンスキー氏は大統領に、当選しました。ライバルの ポロシェンコ氏は 25%、彼は 73,22% の高い投票率でした。

「 強くて自由のあるウクライナを ! ロシアの妹ではなく、ヨーロッパに対して、汚職に満ち溢れたパートナーとしてでもない、ウクライナ独立 を、歌いたい !」と、彼の当選後のスピーチです。

2019年12月….パリで、ドンバス闘争についての 会議が行われ、ロシア , ウクライナ , ドイツ , フランスが 参加しました。。。イタリアは なぜ呼ばれなかったのかと、イタリア人の間で話題になった …。。。この時に、ゼレンスキ-大統領は、プーチン大統領に、ミンスク合意( 2015年の2回目 の方)で言われた、分離主義者が 自治をするという考え方に、あまり賛成をしない旨を、言ったようです。

汚職との闘い、と ゼレンスキー氏は選挙の時に 公約しましたが、簡単に言うものの、問題はあまりにも大きく 根深い。ゼレンスキー氏の政治資金は、彼のTV制作社の所有者である Kolomojskyj 氏 からだったので、それも合わせて、人々の興味の対象に なったようです。政治、経済、戦争と、どれ一つとっても、専門の政治家にさえ、解決するのは 難しい…..それが 政治家になったばかりの彼にとっては、なおさらの事だったのかどうか…..彼への支持率は、ずいぶん下がったようです。

ゼレンスキーの母国語は ロシア語なので、最初 彼は、ロシア寄りだと、誤解されたようです。2014年に クリミア半島をなくした件については、プーチンがいなくなるまで 待つしかないという考え方だったようです。

ドンバス地域が、ロシア寄りの人々の支配に入るか、又は ウクライナ側に属するのか、ミンスク議定書。。。ミンスク合意というのかな。。。( 2014年9月5日、第2回目は2015年 ) の中で、ドンバス地域 においての、ロシア寄りの分離主義者の自治を幾らか考えようとする方向も 生まれてきたようですが、最終的に はっきりどちら側に属するという解決策がないまま、時は 過ぎていきました。

2021年4月….ゼレンスキー大統領は、アメリカ合衆国のバイデン大統領に、Nato 加入を 表明します。ウクライナのNato加入、というのは、ロシアにとって、あまりにもあまりにも ショックな出来事だったらしい。

2022年1月….TVで、ロシア語とウクライナ語で、ゼレンスキー大統領は スピーチを流します。彼は、ロシア国民に 、血なまぐさい戦争を始めようとしているリーダーに、反対を唱えるように してほしいと訴え、自分はネオナチストではない、と言います。そして、ドンバス地域の、ロシア寄りの分離主義者達がコントロールしている場所に、攻撃を 加えたくないと、話しました。というのは、アメリカ合衆国の 007の調べでは、ロシアの ウクライナ侵入の危険度は とても高いと、警告が出ていたからでもあります。

2022年2月21日….プーティンは ドンバス地域にある ドネツク人民共和国と、ルガンスク人民共和国 ( どちらも、西洋諸国からは 認められていない ) を、認めてしまいました。これで、ロシアが ウクライナに侵入する正当な ?理由になったようです。

2022年2月24日~25日….ロシア軍は、ウクライナに侵入し始め、都市に爆弾を 投下し始めました。ゼレンスキー大統領は、アメリカ合衆国から 亡命を誘われたが断り、キエフに残り、闘う事を表明しました。

。。。平和が、どんな平和でも良いと言っているわけではないが、一日も早く やって来ますように !!! 。。。