そぞろ歩き(豪華列車の誕生)続き3 2021年9月21日火曜日

ーーー 豪華列車 Dolce Vita ーーー

🔺️la Sicilia barocca シシリー バロック内陸部(もちろん海にも出るが) を走って、シシリー バロックの見事さを堪能しよう

コース…..

Palermo…..Caltanissetta…Enna….Siracusa…..Noto…..Modica…..Ragusa Ibla….Agrigento…..Palermo

Palermo…..フェニキア人から始まり、古代ローマ文化、東ローマ帝国文化、イスラム文化、フランス文化、* ノルマン文化、スペイン文化 …..等々、それらがミックスした一種独特の文化が栄えていった、面白い街です。2015年から、ユネスコの世界遺産に指定された場所もあるので、ここだけでも、数日滞在したいですが……

* C…..ノルマン人とは、元々デンマーク人や ノルウェー人のことで、フランスの北西部が、彼らの本拠地でした。海賊、山賊等をしながら、11世紀頃から、ヨーロッパに勢力を張り出したみたいです。そして正式に、フランス国王と話をつけ、忠誠を誓う代わりに、フランス北西部を手に入れたので、今でもその地方を、ノルマンディー地方と、呼んでいます。

で、なんでこの事に触れたのかと言うと、ノルマン人が、南イタリアにも侵入してきて、中世の時代から、支配し始めていくので…..南イタリアの歴史は、ノルマン人抜きでは、話が通らなくなりますので、私の勉強のためにも、一言メモを書きました…..何しろ、ローマのガイディングは、、ローマ皇帝と、ローマ教皇だけで 精一杯なのでね。

Palermo から、130km位走って、Caltanissettaにやって来ます……..少しルネサンス様式(一口で言うと 誰かに叱られそうですが、まあ簡潔で調和がとれた美術様式 )がかった、バロック様式(あふれるような、派手な装飾、建築、しかし 左右均衡だとか、クラシックな線は保たれている)の建築が、見られます。

………21km位走って、Ennaエンナにやって来ました。この街(2万6000人位)のシンボルは、中世のロンバルディア城みたいです。ロンバルディアの地方….. 今のLombardia 州 (州都はMilano) よりも、もっと広範囲….. からやってきた兵隊たちが、ノルマン人からの攻撃を受けて、この城を守って 戦ったという….. 旧市街は、* カタロニアゴシック様式で残っているので、雰囲気を味わいたい…

* カタロニアゴシック様式……フランスの修道院建築に衝動を受け、アラブ的な要素が加わった建築様式。イベリア半島に、8世紀頃からお目見えし、1492年に、イスラム教徒が追放されるまで続いた。12世紀~14世紀頃に、様式として、ハッキリと 成立していった。

Piazza Armerina…. ここに寄るのかどうか知りませんが、2000年前の、床のモザイク模様が素晴らしく、世界的に知られています。Siracusa….ここから、本土のCalabria州の爪先までの距離は、イオニア海を隔てて200km位という、海辺に面しているこの街にやってきました。この街(人口12万人位)と、Pantalicaの岩壁墓地遺跡は、2005年に、世界遺産に 指定されました。姉妹都市は、ギリシャのコリントなんですって…..それだけで 遠い昔が、よみがえってきそうです…….

Notoノートに行こう…..又々 シシリーバロック !!! こんな、パリでもローマでもない一地方に、素晴らしい文化があるなんて ……この当たりは Val di Noto という、シシリー島の、南東部に当たる地方で、8つの街(又は町)を含み、後期バロック様式建築の町並みが、見事です。Caltagirone、Militello in val di Catania、Catania、Modica、Noto,、Palazzolo Acreide、Ragusa、Scicli がそうで、これから私達も幾つかのここにあげられた街を、走っていくことになります。

Modica…….Ragusa Ibla…..

Agrigento アグリジェント….シシリー島南部にある海辺の街。ここは、”神殿の谷 “と、名付けられた、紀元前の神殿の遺跡があることで、世界的に有名です。1997年にユネスコの世界遺産になりました。ゼウス神殿、ヘラ神殿、アスクレピオスAsclepio神殿(アポロの息子で、医学の神様)、コンコルディア神殿(協調 調和の女神)等。2つの入口があるなか、Porta Quinta から入ると、最後の方になって、より良く保存されているコンコルディア神殿を見ることが出来るので、いいと思う。。。Italia一周の旅だって、最後にローマをもってくると、でかい物ばかりあるローマなので、スカッとして帰れていいと思う、と、ベテラン添乗員さんが、言っていました。。。入場料は 12ユーロ、18才以下のヨーロッパ人は 無料、18才~25才は半額。無料地図はなく、有料で1ユーロ。

Luigi Pirandelloルイジ• ピランデッロ….1867年~1936年。この街で生まれた劇作家、作家、詩人。1934年に、ノーベル文学賞をとったという、シシリー島は、マフィアとオレンジ、海、だけでは、ないのです。と、ここまではいいとして、彼の事を書こうと思ったら、大学の卒論になってしまうのではないかしら……

彼が生まれた当時は、イタリア王国誕生のための戦いがあった….彼のお父さんは、ローマ教皇の支配を嫌い、イタリアの独立を願って戦っているガリバルディーグループに 参加…..彼自体は、少年の頃、成人、特に父親との交流が難しく、そして1日3時間も寝れば上出来と言う、不眠症にも、悩まされていた…..家庭は豊か……母方の おじいさんも、シシリーの改革(1848~49年)の要員として 参加、恩赦に漏れて、マルタ島に 逃げて、一年後に、46才の若さで亡くなった……彼は パレルモの大学から、ドイツのボン大学へ……彼の奥さんは、キチガイになってしまい、療養所で、一生を終えた…..1923年に、ムッソリーニ支持を表明する……1927年に、自分のファシストの身分証明書を破る…..1934年に、ノーベル文学賞受賞…..自分の劇団も作り、映画にも興味があり、ハリウッド等にも、行った(その時代は、グレタ ガルボ時代です)が、…..最後の旅行は、アインシュタインに招かれて、アメリカ合衆国のプリンストンPrinceton にも、行っている…..

とまあ、卒論だったら、ここまでが序文、これからが本筋になっていくのですが、もう私はここで降ります… .. アハハ……. ごめんね、興味のある人は、続けていってください。とりあえず、シシリー島とアメリカを行ったり来たりした人は、マフィアだけではない、というミーハー的な結論です…..Agrigento から Palermoまで、戻っていきましよ。