そぞろ歩き(カターニア散歩) 2022年11月18日金曜日

。。。シシリー島で、2番目に大きな街、カターニア(Catania)….. 海があり、旧市街があり、35km離れて 、海抜3329mのエトナ山が 街を覆うようにして 立っています……本土からシシリー島に 渡ったら すぐと言っていい位の所にある この 商工業都市ですが、私達は 、そんなのは見ない。

地中海の風を感じながら、広々としたドゥオモ広場 ( Piazza del Duomo) に 立ってみましょう。広場の中央に 、象の噴水があるんだけれど、 オベリスクをしょっていて、なんだか、ローマの パンテオン近くにも 、同じような象さんの噴水が あるんだけれど…..カターニアのそれは、オベリスクでもって、日時計の代わりもしているんですって。カターニアの シンボルマークらしいです。

ドゥオモ広場に面して、Sant’Agata ( サンタガタ) 大聖堂の大きな正面玄関が そびえ立っています。3階建ての正面玄関の、それぞれの階に円柱が左右対称に立っているので、1階の円柱が2回の円柱に続き、2階の円柱が 3階に繋がり 伸びていって、 スッキリ感覚を与えてくれます。

正面玄関の円柱が、1階と2階を貫いて、まっすぐに 1本で そびえ立っているのは、ローマの S.Giovanni in Laterano 大聖堂でしたね、まっすぐすぎて 威圧感を持つという人、又は 超スッキリしていて 素晴らしいという人、等 様々。

Sant’Agata 大聖堂のように、円柱が 階毎にあるのは、S. Giovanni in Laterano 大聖堂に比べると、見た目に、少しせせこましい感じを与えるという人もいる。ローマの Santa Maria Maggiore 大聖堂も、階ごとに円柱がありますか……. 何だか ガイドになるための 授業内容を、思い出します…..

カターニアは、エトナ山の噴火が2000年前から 続き、地震も 1600年代だとかにあったので、古い建物も 度々造り直されているのが、残念 ! このドゥオモだって、元々は、11~12世紀にかけて造られたらしい。

Sant’Agata(聖女アガタ) は、カターニアの 守護聖女です。何をした人だって ? 3世紀に生きた、処女で 、拷問を受けても屈しなかった 熱烈な信仰の持ち主として、カターニアで 20才で、殉教していったので、早くから 聖女として、敬われてきました。彼女の亡くなった日は 2月5日といわれ、という事は、この時期は イタリアは カーニバルのシーズンに当たるので、聖女アガタへのお祭りとも合わせて、さぞかし 賑やかな事でしょう。

海の街とも言えるので、’A Piscaria 魚市場を、是非覗いてみなくては …. ドゥオモ広場から、階段を降りていくと、魚の屋台が 道路上に ズラッと並んでいるのに 出くわします。

途中にある アメナノの噴水( Fontana dell’Amenano ) にも、見とれてしまいます。何気ない所に、こういう気品高い作品があるなんて、ビックリ ! 1867年 作で、大理石が、あの有名な カッラーラ (Carrara ) の石切場からの大理石が、使われているらしい、道理で 白く光っていると思いました !

古代ギリシャに、アメナノ神が川の神様として 存在( ? ) したそうで、古代ギリシャのコイン ( 紀元前5世紀頃 ) に、体が牡牛で 顔が人間、として よく刻まれているか ( 顔には、髭があります)、又は 青年の頭 ( 髭無し) で 刻まれているか、で、残ってきています。

だから この噴水で、上に立っている青年の彫像は、アメナノ神になるわけで、角をもっているのは、牡牛の角、牡牛は 古代の昔から 生殖のシンボルマークとされ、牡牛の角を もぎ取ると、その中に 豊かさが ひそんでいる、だから豊かさの女神様というのも、よく角を持っていて、豊かさが 果物や花で表され ( さすがに野菜というのは、ないですわね….)、それらが 角から 溢れだしていく…..アメナノ神の下に、膝で立っていて 、うずくまるようにして 噴水の水を肩に受けている トリトーン( 上半身が人間で、下半身が 魚 ) …..なかなかバランスよく 彫ってあります、こういうトリトーンの姿像も、イタリアのあちらこちらの噴水で、よく見かけます。

この川は、古くから カターニアの町を通り抜けながら人々に 水を与えていたのですが、1669年の大地震で 、地下を 走る事になってしまい、カターニア湾に 流れていきます。

‘A Piscaria の魚市場….. 魚好きの人には、たまらない魅力を、投げかけます。一生ここに住んでもいいわと思わせる位…..そうでないと、魚好きとは、言えない…..魚の屋台が ズラッと、 テントの屋根付きで、幾つかの列をなして、並んでいるのを見るのは、圧巻 ! アラブのバザーを、思わせるようだと、どこかのサイトで読みました。そういう屋台の おじさん達が 、勝手に お客さんに呼び掛けている 、叫んでいる、なんとも騒々しい 、しかし イタリアでも、唯一ここだけで見られるという 伝統的な 光景を、買うのは別にしてでも、味わってみるの って、いいんじゃないでしょうか。

魚の他にも、チーズ・乾物果物・香料なども、売られています。

又 ドゥオモ広場に 戻りましょう。いよいよこれから、カターニアの旧市街のメイン通りである、エトネア通り( Via Etnea ) へ、入っていきます。2,8km と続いていく 通り….

( 続く)